はじめに
英語を上達する上で、助動詞の理解はとても大切です。特に「would」は英語の会話や文章で頻繁に使用される単語であり、その使い方をうまく使えるようにすることは、日常生活の中で不自由なく英語を話すためのカギとなります。この記事では、「would」の10の主要な使い方を紹介し、それぞれについて詳しく説明します。
“Would”の基本的な用途
中学校の時wouldはwillの過去形、という風に学びましたが、「would」は実際には多様な状況で使われます。ただその活用は慣れるまでそこそこ時間がかかるので、実際の会話の場で活用しながら身に着けていく必要があります。以下の10の用途が特に重要です:
- 礼儀正しくお願いをするときに使うWould
- 招待や申し出を行う場合に使うWould
- 間接話法(だれだれが~と言っていた、など)で使うWould
- 過去の繰り返し行動を表すWould
- 過去の意志を示すWould
- 仮定の状況を表すWould
- 条件文で使うWould
- 願いで使うWould
- 好みの表現で使うWould
- 意見の提示で使うWould
各用途の詳細な説明
もう少しイメージをつきやすくするためにそれぞれの用途を具体的な例と共に解説します。
- 礼儀正しくお願いをするときに使うWould:
- 日本語でも英語でも物事を頼むときは礼儀正しくお願いすることが重要ですね。例えば、「コーヒーを入れて」とだけダイレクトに頼でしまうと、少々強引に聞こえることがあります。たとえ「お願いします」と付け加えても、状況によっては命令的な印象を与える可能性があります。例でみてみましょう。
- 命令的な言い回し:
- A. Make me a coffee, please. (コーヒーを入れてください)
- B. I’m not your servant! Make it yourself! (私はあなたの使用人じゃない!自分で入れて!)
- これだと明らかに命令しているような文になってしまいます。そこで、礼儀正しくお願いするための「would」を使ってより礼儀正しく頼みます。
- 礼儀正しい言い回し:
- A. Would you mind making me a coffee, please? (コーヒーを入れていただけますか?)
- B. Not at all, I’d be happy to. (全然構いません、喜んで)
- この構造は「would + you + 動詞の原形」で、依頼の表現をより柔らかく、丁寧にします。またmindやpleaseを入れることにより、更に丁寧さを加えています。ちなみにWould you mind -ing?(~していただけませんか)はTOEICなどにもでるので決まった表現として覚えておくと役に立つと思います。
- 招待や申し出を行う場合に使うWould:
- 次は、招待や申し出を行う場合に使うWouldです。招待したり申し出をする際には、「would」を用いて礼儀正しく表現することができます。例を使ってみていきましょう。
- 例:
- A. Would you like to join us for lunch? (昼食に一緒にいかがですか?)
- B. Yes, I’d love to, thank you. (はい、喜んで、ありがとうございます。)
- 構造は「would + you + like + to不定詞」(~したいですか、~はいかがですか)です。would like to~(~をしたい)という表現は、wantの似た表現(丁寧な表現)として習ったかと思います。それを疑問文としてしたてたのがwould you like to になります。友達同士で使う場合はwanna (want to) go for lunch? (ランチ行かない?)、wanna go to the gym for workout?(ジムで筋トレしない)のようによりカジュアルな表現を使うことも多いですが、会社の人とか付き合って間もない人との会話にはwouldを使った方が無難と思います。
- 間接話法(だれだれが~と言っていた、など)で使うWould:
- 次に間接話法で使う場合のWouldです。間接話法では、直接話法の「will」を「would」に置き換えます。また例でみていきましょう。
- 例:
- 直接話法: I will attend the meeting tomorrow. (私は明日の会議に出席します)
- 間接話法: He said he would attend the meeting tomorrow. (彼は明日の会議に出席すると言っていました)
- 上の例は、一人称の私が明日のミーティングに出席します、と今言っているので、現在形のwillを使います。一方で下の例では、三人称の彼が、過去のいつかのタイミングで明日のミーティングに行くということを言っていたので、sayの過去形であるsaidを使い、その言った内容であるミーティングに行くという文章も、will ではなく wouldを使うことになります。明日のことなんだから、He said he will attend the meeting tomorrowでもいいんじゃないかと思うかもしれませんが、これは時制の一致と言って、said thatのようにメインで使われる動詞が過去形の場合、that以下で使われる動詞は過去にするか、過去分詞にする必要があります。蛇足ですが、過去分詞を使う場合は、言った時期よりも、ミーティングに参加した時期が過去だった場合に使います。例えば、He said he had attend the meeting yesterday(彼は昨日のミーティングに参加したと言いました)のような感じです。
- 過去の繰り返し行動を表すWould:
- 次に進みます。過去に繰り返された行動について話す時にも「would」を使います。例を使って説明します。
- 例:
- Every winter, I would go skiing in the mountains. (毎冬、私は山でスキーに行っていました)
- 毎年年末に、毎冬に、というように決まったイベント、習慣化していることを表すときにwouldを使います。
- 過去の意志を示すWould:
- 次に進みます。過去の意志や拒否を示す際に使う「would」です。これも例をあげて説明します。
- 例:
- He wouldn’t accept the job offer. (彼はその仕事の申し出を受け入れませんでした)
- 構造は「would + not + 動詞の原形」。would + notは比較的強い意志を持って否定するときに使います。did not acceptでもいいですが、より強い意志を表現したいとこには wouldn’tを使うとその気持ちの強さが伝えられます。
- 仮定の状況を表すWould:
- 実際には起こらないかもしれないが想像上の状況を話すときに「would」を使用します。これは仮定法と言います。例を使って説明します。
- 例:
- If I were a millionaire, I would travel the world. (もし私が百万長者だったら、世界中を旅行するだろう)
- まず目につくのは I was じゃなくて、なぜ I wereなんだ、というところかもしれません。これも決まった表現として覚えてしまっていいかと思いますが、もし仮に~の状況になった場合、~をするだろう、というように万が一のような仮の状況を表す際に If I were ~、I would ~、という形で表現します。これはなぜというよりはこのまま覚えてしまった方がいいかと思います。ちなみにIf のあとの動詞がbe動詞でない場合は、If I could fly、のように過去形(または過去のことであれば過去分詞)を使うことになります。
- 条件文で使うWould:
- 聞きなれないかもしれませんが、第二条件文と第三条件文で「would」を使用します。それぞれについて事例を交えて説明します。
- 第二条件文:現在ではありえない、あるいは不可能な結果を表現する場合
- 第二条件文の例:
- If it rained, I would stay at home. (もし雨が降ったら、家にいるだろう)
- 第二条件文の例:
- 第三条件文とは:過去の仮定の状況について話すときに使う。私たちは通常、違う結果になっていたかもしれないことについて話すために、否定的にこの言葉を使う。結果が肯定的なこともあれば、否定的なこともある。
- 第三条件文の例:
- If I had studied harder, I would have passed the exam. (もっと一生懸命勉強していたら、試験に合格していたでしょう)
- 第三条件文の例:
- 第二条件文は「if + 過去形」、第三条件文は「if + 過去完了形」の構造を持ちます。これは6で使ったIfと似ていますが、より現実的な仮の状況を言う場合にもこの表現を使います。仮定法過去、仮定法過去分詞、と言いますが、英文法を学ぶときにつまずくポイントの一つでもありますので、よく理解してもらえればと思います。
- 願いで使うWould: 「I wish it would stop snowing」のように、望みを表現。
- これも仮定法に似ていますが、望むことが叶わないかもしれない状況を表現する際に使います。
- 例:
- I wish the weekend would last longer. (週末がもっと長く続けばいいのに)
- 構造は「wish + would + 動詞の原形」です。これもこの構文として覚えてしまうとよいかと思います。
- 好みの表現で使うWould: 選択肢の中から好みを述べる。「I would prefer tea to coffee」。
- 選択肢がある場合、好みを表現するために「would」を使います。
- 例:
- On a hot day, I would rather drink cold tea than hot coffee. (暑い日には、熱いコーヒーより冷たいお茶を飲む方がいい)
- 「would rather」の後には動詞の原形が続きます。これもこのまま構文として覚えておくことをお勧めします。
- 意見の提示で使うWould: おそらくやや不確かな意見を表す。「I would think it’s a good idea」。
- 意見を述べる際、確信がないか、または礼儀を重んじるために「would」を使います。
- 例:
- I would think that it’s too early to make a decision. (まだ決定を下すには早いと思います)
- 「would」は意見を控えめに表現するのに役立ちます。
実践的な学習のヒント
「would」は日常会話や読書などで頻繁に出てきます。その中で何となく聞き飛ばしている、読み飛ばしてしまっていることもあると思いますが、意識してみることをお勧めします。なるほどこういうときに使うんだ、というのが実践で分かるようになります。また、自分で作った文を使って、異なる文脈で「would」を使ってみることも有効です。この練習を通じて、自然な英語の流れの中で「would」を使いこなせるようになります。まずは使ってみることが重要ですので、ぜひいろいろチャレンジしてみてください。
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まとめ
「would」は英語のレベルアップにおいて不可欠な単語です。この記事で紹介した10の用途を理解し、実践することで、より自然で正確な英語表現が可能になるでしょう。ぜひ積極的に「would」を使い、英語力を高めていきましょう。