はじめに
英語の勉強の仕方はいろいろあります。自分に合ったものはそれぞれ違いますので、様々試してみて自分に合ったものを選択するといいですね。今日は私が様々な英語の勉強を試して一番と言ってよいほど自分に合っていた勉強法についてお話しします。それはシャドーイングです。皆さんお聞きになったことがあるかもしれません。シャドーイングとは、英語学習法の一つであり、リスニングする音声をそのまま声に出して真似る手法を指します。この学習法は、聞こえてきた英語を可能な限り早く、そして正確に再現することに重点を置いています。ちなみに私は駐在する前にはTOEIC900点以上を持っていましたが、このシャドーイングを2週間くらい毎日続けることでリスニングはほぼ満点くらい取れるようになりました。(ただTOEICのリスニングで満点とっても本場で通用するかどうかは別問題ですが・・・この辺はまた後日お話します)
シャドーイングの起源
この学習法は20世紀初頭に語学学習法として導入され、その有効性が科学的にも認められているらしい。赤ちゃんがお母さんの口元を見ながら言葉を真似して覚えるのも同じなのかもしれませんね。
英語の学習とシャドーイング
シャドーイングは、英語の学習に特に有用な手法であり、多くの学習者が日常的に利用しています。ただこの勉強法は一人でないとなかなか恥ずかしかったり、周りの人に迷惑をかけてしまうので、図書館や喫茶店などではできないですね。
シャドーイングの基本的な手順
シャドーイングは、英語の音声を聞きながら、同時に声に出して真似るというプロセスを行います。リスニングとスピーキングのスキルを同時に鍛えることが可能です。
シャドーイングの効果
シャドーイングを続けることで、英語力全体が向上すると言われています。具体的には、語彙力の拡大、発音・イントネーションの改善、そしてリスニング力の向上などが期待できます。この中でも発音・イントネーションの改善、リスニング力の向上は効果絶大だと感じています。
語彙の拡大
シャドーイングを行うことで、新たな語彙を自然と覚えることができます。既知の単語を実際の会話でどのように使うのかも理解できます。これは少し慣れてきてからですかね。
発音とイントネーションの改善
シャドーイングを行うことで、ネイティブの発音やイントネーションを真似ることができます。これにより、自然な英語の発音を身につけることができます。日本人の英語はジャパニーズイングリッシュと言っていますが、やはり独特です。英語の発音というのは第一母国語によってそのイントネーションが違ってくるのは仕方がなく、それはそれとして受け入れられています。従って無理してネイティブっぽくなる必要はありませんし、むしろネイティブっぽく発音してしまうことで、こいつできるなと思われて思わぬネイティブ英語返しをされて聞き取れない、ということも実践ではあります。。。ただ上級を目指す人にはぜひともシャドーイングでイントネーションまで学んでいただければと思います。
リスニング力の向上
リスニング力もシャドーイングにより向上します。継続的に行うことで、英語の音声を理解する力が強化されます。
シャドーイングの効果的な活用法
シャドーイングは、リーディング、リスニング、スピーキングの全てに効果的です。それぞれの活用法を見てみましょう。
シャドーイングとリーディング
テキストを読みながらシャドーイングを行うと、単語の意味を理解しながら同時に発音も学ぶことができます。ただこれについては特にTOEICなどの勉強の際には、正直個人的にはこれはあまりお勧めはしていません。なぜならリーディングというのは、発するよりも早いスピードを求められるので、すべて文章を発していては、問題の量についていけず時間切れになってしまうからです。スピーキングのところでも説明しますが、英語の口(筋肉)を鍛えるにはいいかもしれません。
シャドーイングとリスニング
音声を聞きながらシャドーイングを行うと、リスニング力が向上します。また、新しい表現やフレーズを覚えることもできます。しかしながら個人的にはシャドーイングをするときに、初めは意味を理解することをそれほど気にしすぎる必要はないかなと思います。とにかく耳に入ってきたものを瞬発的に言葉で発するというのが重要で、それができてくるとどんな単語を言っているのかが頭で想像できるようになり、そうすると自然に意味もついてきます。まずは雑にでも言葉を発するように心がけてください。インチキ英会話で大丈夫です。
シャドーイングとスピーキング
シャドーイングは、スピーキングスキルの向上にも役立ちます。実際の会話で自然に使えるフレーズを覚えることができます。英語のスピーキングはボクシングでいうコンビネーション攻撃、ワンツーフック、みたいなところがあります(わかりにくいかもしれません・・・)。すなわち、決まったフレーズの組み合わせ、その応用みたいなところがあるので、基本の流れを覚えて発音できるようにしておくと様々な場面で使えるようになります。またここはとても重要かと思っているのは、シャドーイングを繰り返しやることで、英語の発音をするための口ができてくる、脳の回路ができてくる、と思っています。これはなかなか説明しずらいのですが、普段日本語で会話していると日本語の発音をするための口の形、舌の動かし方しかしないので、英語をしゃべる口になっていません。英語で話すようになって初めの方で思ったのは、英語をしゃべるとやけに口がつかれるなとか、脳がつかれるな、と思うことがあり、話疲れてくるとしゃべれなくなってくる、という現象を覚えています。シャドーイングで筋トレのように発音に関連する筋肉や脳を鍛えることで、よりスムーズに長く話をできるようになります。
シャドーイングでお勧めの教材は、TOEICの練習問題についてくるCDの問題を何度も何度も聞くこと、あとは慣れていない段階では、映画などは難易度が高いので、きれいな英語を使うCNNなどのニュースを繰り返し聞きながらシャドーイングする、というのがお勧めです。もちろんこれも好みなので、いろいろ試していただきたいですが、もし好きな映画とかがあればそれを見ながらぶつぶつ言ってもいいかもしれません。
シャドーイングの利点と欠点
シャドーイングには多くの利点がありますが、同時にいくつかの欠点も存在します。それぞれを詳しく見ていきましょう。
シャドーイングの利点
シャドーイングは、英語力全体を同時に向上させることができます。また、リスニングとスピーキングのスキルをバランス良く鍛えることができます。
シャドーイングの欠点
一方で、シャドーイングは発音やイントネーションを重視するため、文法や意味を深く理解することが難しい場合もあります。また、自分で文を作る訓練には限りがあります。それから前にも述べましたが、勉強する場所をきちんと選ばないと、変な奴って思われてしまいますので注意して下さい・・・
総括
英語学習においてシャドーイングは非常に効果的な手法であることが分かりました。それぞれの目的に合わせて、最適なシャドーイングの活用法を見つけてください!!
よくある質問
- シャドーイングは初心者にも適していますか?
確かに、初心者には少し難しいかもしれませんが、適切なレベルの素材を選べば有効な学習法です。TOEICの練習問題は比較的簡単かなと思います。 - シャドーイングを何回繰り返すべきですか?
可能な限り多くの回数を目指してください。理想的には、すぐに新しいものを聞くのではなく、同じ素材を何度も繰り返して行うことが推奨されます。そうすると、次に何を言うかがわかってくるのでスピードにもついていけるようになりますし、スピードにもついていけるようになると達成感と成長が実感できるのでやる気にもつながります。 - どのくらいの頻度でシャドーイングを行えばいいですか?
シャドーイングは頻繁に行うことで効果が最大化されます。毎日少しずつ行うことをおすすめします。英語って使わないと忘れちゃうんですよね。 - どのような素材を使うべきですか?
リスニング素材は、あなたの英語レベルに合ったものを選びます。難易度が高すぎず、自分が興味を持てるトピックを選ぶと良いでしょう。専門性が高いものはまずは避けた方がいいかと思います。 - シャドーイングのみで英語が上達しますか?
シャドーイングは非常に効果的な学習法ですが、他の学習法と組み合わせることでさらに効果を上げることができます。私は地味ですが英単語の勉強は不可欠だと思っています。前後の文脈から何となく類推する、とかいう参考書もありますが、そんなことをしている間に他の単語も聞き逃してしまうので、英単語、語彙を増やすというのは英語上達のためには必要不可欠と思っています。